『機動戦士ガンダムUC』episode 1~6を堪能しつつ、制作陣と模型誌編集者がガンプラを語り合うぜいたくなトークセッションが、8月30日(金)に千葉・舞浜アンフィシアターで開催された。ステージにはストーリー担当の福井晴敏さんとプロデューサーの小形尚弘さん、そして電撃ホビーマガジン編集部の木村学さんと、ホビージャパン編集部の岡村征爾さんが登壇。
トークは上映がepisode 4までを消化した後でもあったので、episode 4で新旧のMSが入り乱れつつ登場していた点や、新発売のHGUCドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.)についてから始まった。さらに木村さん、岡村さんにepisode 1~6を見て、模型ファンの視点から見どころだったシーンを聞くと。
木村: | 僕はepisode 4のラストのシーンですね。周りでもepisode 4で『ガンダムUC』の評価がグッと上がって、プラモデルを買いはじめる人が増えたんです。ウチの読者の反応を見てもそうですね。 そういう意味ではepisode 4はガンダムUCファンにとってもガンプラ・ファンにとっても分岐点になったんじゃないですかね。 |
小形: | 元々episode 4はシナリオの段階であんなにMSを出す予定ではなかったんです。 打ち合わせで玄馬(宣彦)さんに『2、3体だったら好きなMSを出していいですよ』とは言ったんです。 玄馬さんから特にバイアランを出したいと言われていて、『わかりました。バイアランはいいですけど、あとは小説にも出ていたゼー・ズールに焦点を当ててくださいねと念を押したはずが、それほど……(笑) |
岡村: | 小説第6巻でゼー・ズールがシャア専用ズゴックばりにアクア・ジムの腹を串刺しにするシーンがありましたよね。あれがすごく気に入っていてアニメでも期待したんですが、なぜなくなったんですか? |
福井: | 見ればわかるでしょ、そんな暇なかったんです(笑) |
小形: | ゼー・ズールの分の尺をジュアッグやゾゴックが全部もっていっちゃったんですね。 |
岡村: | 僕が見たいシーンはだいたいゾゴックが担当していて、もう『大はしゃぎだね…』というくらいの活躍ぶりで。 |
木村: | だからあんなに出来のいいHGUCゾゴックができたんですね。9月7日(土)発売なんですけど、HGUCの最高傑作と思えるくらい。ブーメラン・カッターが一枚ずつ別パーツになっているのも驚きです。 |
岡村: | アニメで立て膝を付いてブーメラン・カッターを発射するシーンがありますが、キットでも再現できるようになってます。モノアイもすごく動くんですよ。ホビー事業部の開発の方に聞くと『アニメでやっているポーズはキットでもできないとダメかなと思って』というこだわりぶりでした。 |
福井: | 玄馬さんからの《登場させたいMSのラインナップ》を見ると、必ずまだHGUCでキット化されてないヤツなんです。 |
またこの夏の話題では、現在、ガンダムフロント東京の“DOME-G”にてユニコーンガンダム2号機 バンシィと同3号機 フェネクスが激突するスペシャル映像が公開中だ。
福井: | 1号機は一角獣、2号機は獅子でしょ。元ネタになった『貴婦人とユニコーン』にはそれしかいないんです。3号機のモチーフをどうしようかなと悩んだんですが、こういうときは原点に立ち返って。 少年マンガっていろんな幻獣の名前が使われているのでそれらに倣って、普遍的に登場する不死鳥、フェニックスにしようと。フェニックスが悪魔化した名前が『フェネクス』なんです。 |
それからトークは気になるepisode 7に移っていった。現在、鋭意制作中とのことでまだまだ険しい道のりが待っているようだが、会場に来てくれたファンのためだけに、episode 7の情報も一部先行で公開された。
木村: | episode 7で僕らが気になるのが、宇宙でもまた旧MSがいっぱい出るのか? そこがすごく楽しみですね。 |
岡村: | リバウが出たのなら、前のバウも出るんじゃないのか?と考えちゃうわけですね。 |
小形: | いいところを突いてきますね。 |
福井: | ヒントはまだHGUCでキット化されていないMSです(笑) |
小形: | 今回は新旧、ファーストガンダムから『ガンダムUC』を越えて『ガンダムF91』までを含めたところのMSが出てくるかな? というのが僕から言えるギリギリの情報ですね。 新MSではepisode 6にもチラッと出ていた“足のない”ヤツです。あれはすごいことになっています。 |
秘密のエピソードもたくさん聞くことができたトークセッションは楽しく終了。episode 7の制作はこれから完成に向かって大変なことがたくさんあるとのことだが、「できあがったものに関しては皆さんがガンダム・ファンでよかったと思えるような仕上がりになる(小形)」という。宇宙世紀のガンダム作品をおさらいしつつ、来年春の公開を楽しみにしておこう!
今後も電撃ホビーマガジンではガンプラを扱った雑誌をどんどん出していきたいと思っていて。
実は今、大人向けのホビー誌で『ガンダムホビーライフ』というのを出していまして、その3号目が来年3月に発売するんですが『ガンダムUC』大特集を予定してます。そちらもぜひよろしくお願いします。(木村)
実は今、大人向けのホビー誌で『ガンダムホビーライフ』というのを出していまして、その3号目が来年3月に発売するんですが『ガンダムUC』大特集を予定してます。そちらもぜひよろしくお願いします。(木村)
模型誌をつくっている僕らも限りなく皆さんに近いファンです。毎度毎度イベント上映が公開されるたびに足繁く映画館に通って、感動して涙を流し、プラモデルやBlu-rayも買ってます。
そういった意味で言うと『ガンダムUC』というのは作り手とお客さんが一体となって盛り上がれる作品だなと思っています。そこに関しては我々は模型というフィールドから『ガンダムUC』を盛り上げたいと思っています。(岡村)
そういった意味で言うと『ガンダムUC』というのは作り手とお客さんが一体となって盛り上がれる作品だなと思っています。そこに関しては我々は模型というフィールドから『ガンダムUC』を盛り上げたいと思っています。(岡村)
制作を開始してから丸5年、いよいよ来年で最終話を迎えるというところまで来ました。
本当に長かった。長かったけれども、今日のこういう時間を見る側もつくる側も共有できたというのは、ひとつの奇跡だなと思っています。それに恥じないようなクライマックスを披露できるよう、スタッフ総力を挙げて頑張っていますので、最後までよろしくお願いします。(福井)
本当に長かった。長かったけれども、今日のこういう時間を見る側もつくる側も共有できたというのは、ひとつの奇跡だなと思っています。それに恥じないようなクライマックスを披露できるよう、スタッフ総力を挙げて頑張っていますので、最後までよろしくお願いします。(福井)
当初は2年くらいで終わる予定が、こんなに長くなってしまったんですけど、最終話も当初70分の予定がトータルで90分になりそうです。
来年の春には皆さんに楽しんでいただけるフィルムになるよう頑張っております。ぜひ来年は劇場などに足を運んでいただけるとうれしいです。今日は本当にありがとうございました。(小形)
来年の春には皆さんに楽しんでいただけるフィルムになるよう頑張っております。ぜひ来年は劇場などに足を運んでいただけるとうれしいです。今日は本当にありがとうございました。(小形)
(ガンダムインフォ編集部)
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