いよいよ10月31日(土)よりイベント上映・先行有料配信・Blu-ray先行販売がスタートする『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』のプレミア上映会が、10月17日(土)に東京・豊洲PITにて開催された。
ステージセットは劇中に登場する「クラブ・エデン」の店内が忠実に再現されており、棚には「サンライズ・ウィスキー」のラベルが貼られた酒瓶が用意されるなど、随所にこだわりが見られた。
イベントが始まると、エドワウ・マス役の池田秀一氏、セイラ・マス役の潘めぐみさん、ランバ・ラル役の喜山茂雄氏、クラウレ・ハモン役の沢城みゆきさんが早速登場。これから本編を鑑賞する観客に向けて、池田氏からは「キャスバルがエドワウ・マスと名乗り、これからシャア・アズナブルになっていくキーポイントになる作品です」、潘さんからは「アルテイシアとしていくつもの別れを経験し、哀しみを“あの台詞”に大いに込めさせていただきました」とのコメントがあった。
そしてファン待望の第2話『哀しみのアルテイシア』の本編が上映されると、一瞬たりとも気の抜けない展開に観客は終始息を飲み、終了後には拍手が巻き起こった。
上演後のトークショーでは、キャスト陣に続いてもう一人のゲストである安彦良和総監督が登壇。「スタッフを代表してやって参りました。観ていただけて大変嬉しいです」と挨拶した。
続いてキャスト陣にもマイクが向けられ、喜山氏は「2代目をやらせていただくというのは、声優にとって一番つらい仕事なんですよ……!」と非常に大きなプレッシャーがあったことを明かすが、沢城さんが「皆、素敵だと思っていますよ」とフォローすると、客席からは大きな拍手が巻き起こった。
そんなランバを支える役どころである沢城さんは、「先輩方も普段より“ワクワク緊張している”ようで、あの『ガンダム』のアフレコをしている、という気概が背中から立ち上っているようだった」と収録時の様子を振り返った。
また、池田氏は「エドワウからシャア・アズナブルに繋げてみたいという欲が出まして、オーディションを受けさせていただいた」と、自ら志願したことを語る。収録は池田氏本人の意思で2回行ったそうで、「エドワウは初めて向き合う役だったから大変で、1回目は友達になってくれなかった。久しぶりに、僕なりに緊張した」と振り返った。
一方、安彦総監督は「第1話の時に『田中真弓は成長したら池田秀一になるんです、ご期待ください』と言っておきながら、内心は不安でいっぱいだった」そうだ。だが「1回目やったときも決して悪くなくて、無事終わったなと思っていたけど、2回目をやったら間違いなくよくなった」と、満足そうな様子。
また古谷 徹氏についても、「池田さんがエドワウをやるの?じゃあ僕もやる」と言ってアムロ・レイの幼少期を演じることになったそう。漫画版にアムロの台詞はないのだが、「ここはやっぱり古谷さんのお若い声が欲しいということで、映像ではお芝居をつけました。可愛いですよね?」という安彦総監督からの問いかけに、客席からは再び拍手が。「古谷さんには『デビュー当時を思い出してやって下さい』とお願いしましたが、本当にデビュー当時の声だったと思います」とコメントした。
続いて印象的なシーンを聞かれると、喜山氏は「喧嘩のシーンをもう一度ご覧いただきたい」と挙げ、潘さんからは「沢山あるが、やっぱり最後のシーン。アルテイシアは政治や周りの大人たちに振り回されて、最後の最後に取り残されてしまった」とその哀しみを語った。
収録に関する裏話が次々と語られ、終始笑いと拍手が絶えない一幕となった。
▲(左から)安彦良和総監督、潘めぐみさん、池田秀一氏、沢城みゆきさん、喜山茂雄氏、澤田かおりさん。
また今回のイベントでは、ハモンが「クラブ・エデン」で歌う挿入歌「By Your Side」を担当するシンガーソングライターの澤田かおりさんも登場。1番を英語、2番を日本語歌詞という本イベントだけの特別バージョンを披露し、会場を魅了した。澤田さんは英語・日本語両方の作詞も担当しているが、「女性も男性と同じく、相手を守ってあげたいと感じていると思うので、その気持ちを代弁できるような歌にしました」と詞に込めた想いを語った。
さらに、劇中の歌唱シーンのハモンは澤田さんの動きをアニメーターが写し取って描かれたそうで、安彦総監督も「手描きによる昔ながらのぬくもりが出ている」と非常に気に入っている様子だった。また、ハモンの声を担当している沢城さんも「歌を聞きながら色々な人のことを考えることができる、1回自分の中に戻れるすごく大事なシーンだと思っている」と語った。
挿入歌「By Your Side」は10月31日(土)より各配信サイトにて先行配信されるほか、主題歌「風よ 0074」の劇場限定盤と、11月4日(水)に発売される澤田かおりさんのアルバム「Songwriter」にも収録。日本語歌詞バージョンは、12月23日(水)に発売されるオリジナルサウンドトラック「portrait02」に収録される。
最後に出演者からのコメントでイベントは締めくくられ、制作秘話が満載の濃密なトークショーは幕を閉じた。
池田秀一
「『哀しみのアルテイシア』を経て、キャスバルはシャア・アズナブルになりガルマとも出会い、EDテーマにもあったように、本格的に赤をまとっていきます。今後もご期待ください」
潘めぐみ
「今回のお話は兄さんが赤い彗星シャアになってしまう大切なエピソードだと思います。もう一度劇場に足を運んでいただきたいと思います」
喜山茂雄
「まずは、生粋のガンダムファンの皆様に納得していただける芝居を続けられるように頑張っていきます。第2話を色々な方に観ていただきたいと思います」
沢城みゆき
「ハモンのことはもちろんですが、一番はランバがどうなるかを見届けたい。他のキャラも家族や子どものことを想っている、そうやって紡がれていく素敵な作品だと思います」
澤田かおり
「映像美、音楽の素晴らしさ、皆さんの演技も、私は全て引き込まれてしまいました。この先の人間ドラマがどうなるのか、どっぷりはまりたいと思います」
安彦良和
「僕の本業は今も漫画家で、主に歴史漫画を描いていますが、ガンダムも本当に歴史物語だなと思いました。歴史的に時系列を追って展開する物語は他にもあると思いますが、多分奇跡的にそれぞれの生き様や人間模様、心理などが描き出されていたのがガンダムなんじゃないかと。頑張りますので、よろしくお願いいたします」
会場では、印象的なシーンの原画や美術ボード、パッケージイラストの原画に加えて、「機動戦士ガンダム展」で話題を集めたダイクン像を展示。
さらに、11月20日(金)発売予定の「MG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)」をはじめとするガンプラや、来年1月下旬発売予定の「コスモフリートスペシャル ムサイ改型ワルキューレ」、好評稼働中の「ガンダムトライエイジ 鉄血の1弾」に収録されている『THE ORIGIN』のカードなど、様々な関連アイテムも展示され、来場者の注目を集めていた。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』は、いよいよ10月31日(土)より全国15館でのイベント上映、Blu-ray劇場先行販売、先行有料配信がスタートする。イベント上映館では、入場者プレゼントとして「総監督 安彦良和 描き下ろしミニ色紙」や「特製袋入り35mmコマフィルム」の先着配布も。
また、バンダイビジュアル公式通販サイト「バンダイビジュアルクラブ」では、「Blu-ray Collector’s Edition」が好評予約受付中だ。
いよいよ始まる『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の今後の展開に期待しよう。
※本文中、一部敬称略。
(ガンダムインフォ編集部)
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 赤の決意 哀しみのアルテイシア プレミア上映会
[会期] 2015年10月17日(土)
[会場] 豊洲PIT
[会期] 2015年10月17日(土)
[会場] 豊洲PIT
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