6月25日(土)より全国15館にてイベント上映が開始された『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』。これに先駆けて、前日の6月24日(金)に東京・新宿ピカデリーにて前夜祭イベントが開催された。
前夜祭は、『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』の本編上映のあと、登壇者によるクロストークが展開される2部構成。本編上映後の興奮冷めやらぬなか、漫画原作・デザインの太田垣康男先生、音楽を手掛けた菊地成孔さん、プロデューサーの小形尚弘さん、そして松尾 衡監督が登壇し、本作にまつわる制作の裏側を語った。
はじめに、漫画原作の太田垣先生が観客に対し「映像いかがでしたか?」と問いかけると、会場からは大きな拍手が巻き起こった。「超嬉しいな」と胸をなで下ろした太田垣先生は、「まさか自分で考えた物語が、こんな大きなスクリーンで上映される日が来るなんて夢にも思ってなかった」とその胸中を明かした。
漫画の構想を練るに当たり、太田垣先生は「歌詞や曲の雰囲気でキャラクターの心情を表現しようと思った」と語る。その象徴といえる登場人物が、地球連邦軍パイロットのイオ・フレミングと、ジオン公国軍スナイパーのダリル・ローレンツだ。それぞれ戦闘中に音楽を聴くというスタイルだが、イオはジャズ、ダリルはポップスというコントラストについて、太田垣先生は早い段階から意識していたそう。
また『サンダーボルト』という作品の音楽を引き受けたことに関して菊地さんは、これまで自身がテーマにしてきた「戦争と音楽」という題材にも深くかかわっていることから、「モチベーションが全然違いました」と語る。そんな菊地さんが手を加えたのは、イオが戦闘中に聴いているジャズ。漫画原作においては、イオが聴いているジャズは誰でも知っている楽しげな楽曲だが、菊地さんは太田垣先生の意向も汲みつつ「より戦争にあう凶暴なジャズとして“フリージャズ”を取り入れたらどうか?」と提案したことを明かした。そして菊地さんのサンプル音源を聴いた松尾監督は、「あ、これはイケるな」という手ごたえを感じたと話す。
クロストークの後には登壇者一人ひとりから挨拶があり、盛況のまま前夜祭は幕を閉じた。
太田垣康男
皆さんもう薄々お察しいただいていると思うんですけど、あれで続きがない、っていうのは絶対おかしいですよね?そうはいっても、やはりファンの皆さんの後押しがなければ我々がいくら作りたいと思っても実現しませんので、皆でこの祭をさらに拡げていくために、ぜひ応援よろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。
菊地成孔
自分で言うのもなんですけど、OST(オリジナル・サウンドトラック)は「やばいやばい」の大合唱で 非常に高い完成度になっていますので、どうかサントラの方もよろしくお願いします。ありがとうございました。
小形尚弘
4K上映もやってますので、ぜひもう一度見に来ていただければと思います。本日はありがとうございました。
松尾 衡
第1スタジオ、御大もベランダでタバコを吸っております。なんとか喫煙室を作っていただくためにも、皆さんの応援が必要です。今日は本当にありがとうございました。
『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』のイベント上映は、全国15館にて7月8日(金)までの2週間限定で実施中。
劇場では、初回限定版Blu-rayの先行販売に加えて、「HG 高機動型ザク“サイコ・ザク”(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)劇場限定リミテッドクリアVer.」や、完全生産限定アナログレコード「オリジナル・サウンドトラック『機動戦士ガンダム サンダーボルト』菊地成孔」、各種グッズを販売。さらに、入場者特典として複製原画やコマフィルムも配布している。
詳しくは、『サンダーボルト』公式サイトの 「INFORMATION」をご覧ください。
※本文中、一部敬称略
(ガンダムインフォ編集部)
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